技報第14号
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1S21.8用接続具1S28.6用接続具支圧板カップラーシース※PC鋼材※スリーブPC鋼材ウェッジコンプレッショングリップ※スリーブ※※拡幅時に設置支圧板カップラーシース※PC鋼材※スリーブPC鋼材ウェッジコンプレッショングリップ※センタープラグ※スリーブ※場を加えて2工場体制でPCaPC版の製作を行うこととした.工場での製作時にも型枠の組換え等による形状管理やPC鋼材配置位置管理等,品質管理に細心の注意を払い施工した. 3.将来拡幅への対応 将来拡幅側の横締めPC鋼材の定着具にはあらかじめネジを切っておき,将来拡幅時には接続具(カップラー)を用いて床版横締めを接続することにより将来拡幅に対応することとした.本橋梁のPCaPC床版は運搬上の制約により,工場で全幅員を一体で製作する一枚版と,工場で2枚に分割して製作し現場で一体化させる分割版に分類される.一枚版は構造的には,プレテンションPC鋼材のみの配置で成立するが,将来拡幅に対応するために,プレテンションPC鋼材の一部をポストテンションPC鋼材に置き換えることとした.プレテンションPC鋼材は自重に対してのみ成立する鋼材配置とし,設計荷重時の不足分は,ポストテンションPC鋼材を配置することにより補った.ポストテンションPC鋼材はアフターボンドPC鋼材とし,一枚版に関してはアフターボンド樹脂の可使時間や工程への影響等を加味し,PCaPC版の出荷前に工場においてポストテンション作業を行うこととした.分割版に関しては,PCaPC床版の架設,間詰めコンクリート打設後に現場においてポストテンションPC鋼材の緊張を行うこととした.PC鋼材の配置概要,将来拡幅への対応に関する概要を図-3に示す. 図-3 ポストテンションPC鋼材配置,将来拡幅概要図 4.ポストテンションPC鋼材の緊張作業(一枚版) 工場においてコンクリート打設・養生後にコンクリートの圧縮強度を確認したうえでプレテンションを導入し,ポストテンション緊張ヤードまでPCaPC床版を運搬した.工場内の敷地の制限や作業効率を考慮し,PCaPC床版を最大7枚ストックし,週2回程度の緊張作業とした.緊張作業終了後には,接続具のネジ山を保護するためにネジ保護キャップを設置した.また緊張終了後から壁高欄コンクリートの施工までの防錆対策として,定着具に防錆剤を塗布した.ポストテンション作業を現場にて行う分割版の支圧板の防錆は,現場での緊張作業時に定着具の回転を防止するために防錆剤は塗布せずに,表面にテープを張り付けることにより行った.写真-2に一枚版の緊張作業状況写真を示す. 写真-2 一枚版のポストテンション状況(工場内) 5.おわりに 本橋梁のPCaPC床版の設計・製作にあたり,発注者である西日本高速道路関西支社,元請JVであるMMB・宮地・日橋 特定建設工事共同企業体の方々には多大なるご助言を頂いた.本橋梁のように,発注段階では場所打ちであり,急遽プレキャストに変更される事例は今後増加することが考えられ,また既設橋の床版架け替え工事等で,複雑な線形に対応する必要がある橋梁が増加することが予想される.本橋梁で得られた経験が,今後の同様の工事の参考になれば幸いである. 本橋梁のPCaPC床版はこの技報の原稿を執筆している段階ではまだ架設は完了していない.本工事が無事に完工することを祈念している(写真-3). 写真-3 PCaPC床版架設状況 Key Words:プレキャストPC床版,アフターボンドPC鋼材,ポストテンション,接続具 湯口茂 東間賢一郎 大野雅也 小川友宏 STEP1 プレテンケーブル緊張(工場作業)STEP2 ポステンケーブル緊張(工場作業)STEP3 PC床版架設、橋面工施工(暫定系)プレテンケーブル緊張ポステンケーブル緊張STEP4 完成系ポステンケーブルカップリング、緊張一 枚 版プレテンケーブル緊張ポステンケーブル緊張STEP1 プレテンケーブル緊張(工場作業)STEP2 PC床版架設、間詰めコンクリートの施工、ポステンケーブル緊張(現場作業)STEP3 橋面工施工(暫定系)STEP4 完成系ポステンケーブルカップリング、緊張分 割 版間詰めコンクリート技報 第14号(2016年)9

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