技報第14号
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4.コンクリート運搬計画 打設・養生試験では,終点側3径間(P4~A2径間)の施工は生コン荷降ろしまでの時間短縮として橋面上に待機している空のアジテータ車にクレーンとバケットによる荷揚げを想定・計画していた. しかし,早強セメントを使用していることや夏期施工であることから,より確実に早く時間短縮をさせるためにも,桁下からポンプ車による荷揚げを再度検討して,さらに実施工を想定した運搬試験を行った.試験結果は練り混ぜから輸送後の最終荷降ろしまでの所要時間は55分,生コンの性状変化もスランプ18cmに対してスランプロス1cm,空気量の規格値+0.5%と安定していたため,計画通りの配合にて施工が可能なことを確認した.また,壁高欄の生コンも同様な方法で打設した.写真-2に本施工生コン荷揚げ状況を示す. 5.地覆・壁高欄のひび割れ調査 本橋は,中国自動車道の床版取替え工事にてさらなる高耐久化を目指し,遮塩性能を確保しつつ地覆・壁高欄へのひび割れ発生を抑制するための品質確保に対する協議を行い,地覆・壁高欄コンクリート配合は,これまでの同種施工実績である高炉スラグ微粉末(6000cm2/g,早強セメント50%置換)の配合から,高炉セメントB種を使用した配合へと変更を行った.そのため,品質確認に関する試験工事的な扱いとして,段階的なひび割れ調査による品質確認を実施した.なお,品質を重視して,現場での湿潤養生方法については,さらなる高品質・高耐久化を目指して「型枠存置による7日間の冠水養生」を実施した.写真-3に鉄筋・型枠組立状況を写真-4に冠水養生状況を示す. 6.通信管路および検査路構造 橋梁における維持管理は,床版部材など本体構造だけでなく,付属物構造についても同様に点検のし易さなどが求められるものである.本橋では,施設関連の付属構造として光ケーブルの添架物が存在するが,従来の配置形状では地覆・壁高欄の部材内部に設置されるものであるが,点検および経年劣化に対する補修作業などのし易さに配慮し,検査路に通信管路を添架する構造が採用された.本橋では,G1~G2桁間に追加配置される検査路へ通信管路を添架する構造とした.写真-5に検査路設置状況を示す. 7.おわりに 本工事では,高品質なプレキャストPC床版の製作や複雑な線形への対応および限られた交通規制期間内への作業など,さまざまな課題を克服し,工事を完了した.本工事の施工実績が今後の床版取替え工事の参考となれば幸いである. 写真-2 本施工生コン荷揚げ状況 写真-3 鉄筋型枠組立状況 写真-4 冠水養生状況 写真-5 検査路設置状況 Key Words:床版取替え,高炉スラグ微粉末,壁高欄ひび割れ調査 田中寛規 伊藤剛 藤本隆 人見伸隆 橋面上アジテータ車 Vカット位置(4m間隔) 耐アルカリ性ガラス繊維ネット (ハイパーネット) Vカット目地部 通水+養生マット+ビニールシート シート内(冠水状況) G1G2管路設置 技報 第14号(2016年)21

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