技報第14号
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非金属ガイドキーの開発 技術本部 技術部 植村典生 1.はじめに 当社で開発した半断面床版取替工法における床版接合時には,供用車線を通行する大型車による主桁の振動やたわみが生じた場合においても確実に接合するため,ガイド構造を設けることが必要だと考えた.また,接合後には縦目地部からの漏水が懸念されるため,ガイド構造は,耐腐食性の高い材料を用いる必要があった.そこで,本研究により半断面床版取替工法における床版接合時の非金属ガイドキーを開発した. 本報告では,実施した各種試験のうち,オスキーに用いる材料のせん断強度を確認するために実施した材料基礎試験,縦目地部の耐力や破壊性状を確認するために実施した模型供試体を用いた載荷試験(縦目地部の性能確認試験)について述べる.半断面床版取替工法の概要図を図-1に示す. 図-1 半断面床版取替工法の概要図 2.架設時に想定される荷重 半断面床版の自重を100kN/枚とし,床版1枚に非金属ガイドキーは2箇所配置し,吊りワイヤー4本による4点吊りにて架設すると想定した場合,接合時には,後行版の自重が,非金属ガイドキー2箇所と吊りワイヤー2点に分担される. よって,非金属ガイドキー1個所当りに作用する荷重(以下,設計荷重)は,不均等係数を考慮して33.3 kN(= 100 / 4×4 / 3)とした.後行版架設時の概要図を図-2に示す. 図-2後行版架設時の概要図 3.材料選定 非金属ガイドキーに使用する材料は,耐腐食性,力学的性能および製作価格を考慮して選定した.力学的性能については,接合時における縦目地部の応力分布を図-3に示すように考え,オスキーの材料選定には,せん断強度を判定基準とした.メスキーにおいては,一般的なセラミックインサートの応力分布が本構造と同様になると考え,セラミック製を採用した.ただし,セラミックインサートに比べ作用荷重が大きいため,引張応力への対策として炭素繊維をメスキーの外周に巻きつけた場合も検討した. 図-3 縦目地部の応力分布図 4.オスキーの材料基礎試験 4.1 試験概要 オスキーの材料試験は,「JSCE-E504 二面せん断による連続繊維補強材のせん断試験方法(案)」に準拠して行った.材料基礎試験の状況を写真-1に示す.試験体は外径φ22mmとし,使用材料には,鋼材(以下,S材),炭素繊維強化プラスチック(以下,CF材)およびガラス繊維強化プラスチック(以下,GF材)を用いた. 写真-1 材料基礎試験状況 4.2 試験結果 試験結果より算出した各材料のせん断強度(平均値)を表-1に示す.せん断強度は,S材が一番大きく,次にCF材,GF材の順となった.ここで,非金属ガイドキーの形状に関して22

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