技報第14号
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離島における橋脚耐震補強工事の施工 -隠岐の島八尾川中域日吉橋(他1橋)の橋脚耐震補強工- 大阪支店 土木工事部(広島支店駐在) 藤井陽一郎 大阪支店 土木工事部 市川宏之 1.はじめに 昨今,橋脚補強における水中コンファインド工法が多用されており,本土のみならず離島である隠岐の島においても橋脚補強の一工法として施工を行った.離島の役割については離島振興基本法にて法制化されている.さらに排他的経済水域(EEZ)外縁根拠の離島(99島)が選定され,今以上に我が国における離島の重要性が増すと考えられることから,離島において施工を行う機会が増してくると思われる.離島での施工は本土での施工とかなり相違点があり,乗り込む前に十分に把握しておくことが重要である.そこで離島特有の事柄も含めて報告する. 2.工事概要 平成27年度に隠岐の島(島後)で発注された2橋脚の耐震補強工事は共に八尾川中域に架かる橋梁であり,島内の主要な交通路となっている. ① 工 事 名:町道宮ノ前西町線日吉橋橋脚耐震補強工事 発 注 者:隠岐の島町 工 期:平成27年10月7日~平成28年3月25日 補強方法:水中コンファインド工法 補強高さ:5.100m ② 工 事 名:国道485号天神橋防災安全交付金(橋脚耐震) 工事 発 注 者:島根県隠岐支庁 工 期:平成27年9月15日~平成28年3月25日 補強方法:水中コンファインド工法 補強高さ:4.700m なお,2橋脚共にプレキャストパネル1段で直線パネル4枚,曲線パネル4枚で補強する構造である.本橋脚の橋脚補強断面図を図-1,日吉橋完成を写真-1に示す. 450122545012254505540380087087027060060027017402701200270400400400補強鉄筋D22(円弧部)定着鉄筋N=14本プレキャストパネル(σck=30N/mm2)(SWPR7B)PC鋼より線1S12.7補強鉄筋D22(直線部)定着鉄筋N=20本プレキャストパネル(σck=30N/mm2)R=870R=600R=700R=745R=650170505010012545一次場所打ちコンクリート(σck=30N/mm2)二次場所打ちコンクリート(σck=30N/mm2)二次場所打ちコンクリート(σck=30N/mm2)中間貫通PC鋼棒φ23(SBPR930/1080)既設脚柱図-1 橋脚補強断面図 写真-1 日吉橋完成 3.プレキャストパネル製作 橋脚を補強するプレキャストPCパネルは長さ5050mmあり,運搬走行時の振動,船舶輸送時の揺れおよび吊り上げ架設時のひび割れ発生を抑制する対策として,繊維コンクリートを使用し,鉛直方向には縦締めPC鋼より線を配置して,プレテンション方式によるプレストレス導入を行った.また塩害対策として,外面鉄筋にはステンレス鉄筋を内面鉄筋には防錆塗装鉄筋を使用した.ポストテンション方式によるプレストレスを導入するケーブルを挿入するためのシースはポリエチレン製とし,内部腐食の可能性を排除した.シース・鉄筋配置詳細図を図-2に,パネル製作状況を写真-2に示す. 図-2 シース・鉄筋配置詳細図 プレキャストパネル既設橋脚柱一次場所打ちコンクリトー防錆塗装鉄筋(D10)ステンレス鉄筋(D10)ポリエチレンシースφ35(外径φ41)1701001254530101014.535115.519.5105.58882縦締PC鋼より線1S12.7SWPR7B(防錆鋼材)防錆塗装鉄筋(D10)ステンレス鉄筋(D10)26

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