技報第14号
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写真-2 パネル製作状況 4.プレキャストパネル間のコンクリート補強 プレキャストパネル間のコンクリートはRC構造であり,構造厚さ270mmと薄く将来的に外気および海水に曝されることになる.膨張コンクリートを使用し,初期硬化におけるクリープおよび乾燥収縮によるひび割れ抑制を図ったが長期間の収縮には対応できない.そこでプレキャストパネル外面から30mm以内にステンレス棒鋼を用いて補強材として高強度メッシュカーボン(50mm×50mm)を固定し配置した.高強度メッシュカーボンの配置状況を写真-2,補強材と型枠との位置関係を写真-3に示す.脱枠後2ヶ月間経過した後確認を行ったがひび割れの発生は確認できていない. 写真-2 写真-3 高強度メッシュカーボン 補強材と型枠との位置関係 配置状況 5. プレキャストパネルの輸送および架設 5.1 プレキャストパネルの輸送 離島における最大の留意点はプレキャストパネルの輸送である.プレキャストパネルの運搬車両は大型であり,隠岐の島においてプレキャストパネルを運搬できる船舶は隠岐汽船のみであるので3週間以上前から予約をしておかないと希望する日時の運搬は厳しい.また,船舶は11時25分着15時10分発であることから運搬車両の島内滞在時間は3時間程度となる.車両誘導,車両搬入,プレキャストパネル荷卸しおよび車両退出を速やかに実施することが求められるため,規制看板や規制機具などの確実な準備,道路交通事情の把握および道路管理者との綿密な打ち合わせをおこなう必要がある. 5.2 プレキャストパネルの架設 船舶の運航時間に制約を受けるため,プレキャストパネルの架設時間は2時間程度である.運搬車両は1台当たり4枚のプレキャストパネルを積載しており2台の搬入となる.プレキャストパネルの架設は橋面上で行うため,作業範囲が非常に狭くプレキャストパネルの仮置きは不可能である.1枚当たりの架設時間は 表-1 プレキャストパネル架設フロー 15分となり非常に厳しい状況にあるため,作業手順と人員の配置,プレキャストパネルの積載順序と架設順序の整合性および架設に伴う資機材の予備を含めた数量の確保を確実に行うことで,限られた時間内での施工を実施した.プレキャストパネル架設フローを表-1にプレキャストパネル架設状況を写真-5に示す. 写真-5 プレキャストパネル架設状況 6.おわりに 離島での施工を行う際には,現地事情,交通事情および現場事情を考慮し施工を行うことが重要である.本報告が今後離島で施工を行うにあたり参考になれば幸いである. Key Words:プレキャストパネル,水中コンファインド工法 塩害,離島 1. パネル吊り上げ冶具設置 ↓ 2.パネル吊り上げ(クレーン)↓ 3.パネル吊り降ろし(クレーン)↓ 4.パネル吊り替え(架設機材)↓ 5.パネル移動(架設機)↓ 6. パネル仮据付け ↓ 7. 架設機材移動 ↓ 1.に戻る 藤井陽一郎 市川宏之 技報 第14号(2016年)27

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