技報第14号
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建物を教材としてみせた大規模プレキャスト学校建物の施工 -愛知県立総合工科高等学校建設工事- 東京建築支店 建築設計部 佐藤高 大阪支店 PC建築部 大同慶治 大阪支店 PC建築部 市澤聡美 大阪支店 PC建築部 古林桂太 1.はじめに 愛知総合工科高等学校は,愛知県工業教育の中核となる愛知県初の総合工科高等学校として,企業や大学等と連携しつつ特定分野の専門的な教育を継続して行い,より実践的なものづくり教育を推進することにより,愛知県のものづくりの発展に必要な人材,産業基盤を支える高度熟練技能者,技術者を育成することを目的としている.学校施設の特長として建物そのものをものづくりの教材とすることをコンセプトとして,構造体や設備機器,設備配線配管など,あらゆるものをあえて露出させている.外観においては壁面緑化や通り沿いに植栽帯を配置するなど,東山通沿いという周辺環境との調和が図られている. 写真-1 建物外観 2.建築概要 2.1 建築概要 工事名称: 愛知県立総合工科高等学校建設工事 発注者名: 愛知県 所 在 地: 愛知県名古屋市千種区星ヶ丘107 用 途: 学校 階 数: 地上5階 建築高さ: 最高高さ24.08m 建築面積: 12,116.72m2 述床面積: 30,407.39m2 構 造: RC造,PCaPC造,一部S造 設計監理: 愛知県建設部建築局公共建築課 株式会社 久米設計 施 工: 戸田・名工特定建設工事共同企業体 PC施工: 株式会社 ピーエス三菱 工 期: 2014年5月24日~2016年2月15日 PC工期: 2014年9月1日~2015年12月31日 2.2 構造概要 本建物は4棟の構成であるが,西側の3棟(南棟・中棟・北棟)は構造的には1棟の建物としている.東棟は構造的に独立し,東棟側を可動支承とした渡り廊下で西側と接続している.各建物の桁行方向(長辺方向)は,鉛直荷重を主に負担する鉛直フレームと水平力のほとんどを負担する耐震フレームからなり,張間方向(短辺方向)は耐震壁により水平力を負担する構造としている.桁行方向の教室に面する外周架構は鉛直フレームとし,見付幅260mmの細柱として広い開口を確保している.教室の床はリブ付PCスラブとし,天井の仕上げは行わず「見せる教材」としてあえて現しとしている.細柱はプレキャスト部材とし,機械式継手による主筋接続およびプレストレス導入を行う.耐震壁の付帯柱となる細柱は,耐震壁との一体性・施工性を考慮し現場打ちコンクリートとしている.耐震フレームの柱は,鉄筋コンクリートのプレキャスト部材とし,接合部および取付く梁は現場打ち部材としている.構造架構概要を図-1,建物内観を写真-3に示す. コネクトモール 渡り廊下 写真-3 建物内観 写真-2 上空写真 48

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