技報第14号
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プレキャスト工法を活用した大規模スタジアムの施工 ―市立吹田サッカースタジアム― 大阪支店 PC建築部(九州支店駐在) 屋田研郎 大阪支店 PC建築部 坂梨嘉洋 大阪支店 PC建築部 成田裕史 大阪支店 PC建築部 井手章太 1.はじめに 本施設は大阪府吹田市に建設された収容人数40,000人の西日本最大のサッカー専用スタジアムである.ガンバ大阪の新ホームグランドとなる本スタジアムはサポーターや企業の寄付金のみで建設された日本で初めてのスタジアムである.建物規模は地上6階建て,延床面積66,300m2のスタジアムで国際サッカー連盟(FIFA)主催のワールドカップの開催基準を満足した仕様である.大規模スタジアムの建設において,躯体工事の大部分を占めるスタンド部分の生産性・施工性の向上は全体工期を大きく左右する要因であり,その解決策としてプレキャスト(PCa)工法が多数採用された.建設不況に伴う建設作業員の減少や高齢化による工期の遅延が本工事でも問題視されていたが,PCa工法を活用する事で全体工期22ヶ月の短工期を実現する事ができた. 写真-1 完成写真 2.建築概要 2.1 建築概要 工事名称 :市立吹田サッカースタジアム 発注者名 :吹田スタジアム建設募金団体 所 在 地 :大阪府吹田市千里万博公園23-1 用 途 :サッカースタジアム 階 数 :地上6階 建築高さ : 40.33 m 建築面積 : 24,650.91 m2 延床面積 :66,355.02 m2 構 造 :RC造(一部PCaPC造) 設 計 :株式会社 竹中工務店 監 理 :株式会社 竹中工務店 施 工 :株式会社 竹中工務店 P C施工 :株式会社 ピーエス三菱 大阪支店 P C製作 :ピー・エス・コンクリート株式会社 兵庫工場・水島工場・滋賀工場 株式会社 ピーエス三菱 久留米工場 キョクトウ高宮 株式会社 松坂興産 株式会社 ツルガスパンクリート株式会社 工 期 :2013年12月~2015年9月 P C工期 :2014年 5月~2015年6月 2.2 構造計画概要 本施設は長辺方向210m,短辺方向160mであり,メインフレームは8.6m×10.75mのグリッドで形成されている.スタンドの主要構造は多人数での群集歩行や振動防止を考慮した鉄筋コンクリート(RC)造であり,断面の縮小化やひび割れ対策としてプレストレストコンクリート(PC)造が採用されている.柱は現場打ちであるが,スパン梁,桁梁はPCaである.架構形式は純ラーメン構造で,鉄骨屋根は免震装置を介してスタンド架構に支持されている.図-1にグリッドイメージを示す. また,段床版を支持する段梁もPCaであるが,比較的スパンの短い3階の段梁はPCaRC造,スパンの長い6階の段梁はPCaPC造として計画された. 図-1 グリッドイメージ図 先端梁 レンコン梁 桁梁 機械式継手 現場打ちコンクリート部50

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