技報第14号
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PCaPCレンコン圧着工法による大学校舎の設計施工 -国際医療福祉大学 成田キャンパス新築工事- 東京建築支店 建築工事部 恩田豊 東京建築支店 建築工事部 大橋宣之 東京建築支店 建築工事部 上田哲生 東京建築支店 PC建築部 大根田直之 1.はじめに 国際医療学園都市構想として計画された国際医療福祉大学成田看護学部・成田保健医療学部が2016年4月に開校した.医療福祉専門職の育成を目指したキャンパスは,2学部5学科の将来的なカリキュラム変更にも対応できるよう,6m×12mスパンを基準とし耐震壁を排した純フレーム構造とした.開校準備期間を考慮したうえで竣工引渡までの全体工期は16ヶ月であった.本工事ではプレキャストプレストレストコンクリート(以下,PCaPC)工法を採用し,柱梁接合部を桁梁に一体化したレンコン圧着工法により現場での鉄筋およびコンクリート工事を大幅に省力化した.施工計画では支保工のないPCa架設工事の直下階の空間を利用した仕上材料の先行搬入や後続仕上げ工事の早期着手により全体工期の短縮を図った. 2.工事概要 2.1 建物概要 工 事 名:国際医療福祉大学 成田看護学部・成田保健医療学部新築工事 所 在 地:千葉県成田市公津の杜4丁目3 建 築 主:学校法人 国際医療福祉大学 設計監理:株式会社ピーエス三菱 東京建築支店一級建築士事務所 施 工:株式会社ピーエス三菱東京建築支店 工 期:2014年7月17日~2015年11月13日(16ヶ月) 敷地面積:12,781.51m2 建築面積:4,240.93 m2 延床面積:29,145.24 m2 最高高さ:37.57m 階 数:(校舎棟)地上9階 (体育館棟)地上5階 構 造:(校舎棟)柱:RC造,梁PC造 (体育館棟)柱:RC造,梁PC造 2.2 構造概要 本建物は校舎棟と体育館棟の2棟より成り,各棟の平面プランは共通して6m×12mスパンを基準とし,階高は約4mである.PCaPC造であり緊張力の導入はポストテンション方式である.校舎棟は,X方向(桁行方向)が84m(6m×14スパン),Y方向(スパン方向)が37m(12m,13m,12mの3スパン)9階建であり,1階エントランスの吹き抜け部分以外は整形なフレームである.体育館棟は桁行方向が42m(6m×7スパン),スパン方向が24m(12m×2スパン),5階建であ 写真-1 建物外観 り,4階に体育館を設け5階までの吹き抜け空間である.2棟は構造的には独立しており,各階で体育館棟側から出した片持ち梁の渡り廊下で接続する. 2.3 レンコン圧着工法 柱・梁フレームの全てをPCa化した.図-1に組み立て概要を示す.柱は緊張力を導入しないPCaRC部材とし,接合には機械式継ぎ手(スプライススリーブ)を用いた.桁行方向はレンコン圧着工法を採用し,柱梁接合部と一体化した桁梁をスパン中央断面で圧着接合とした.柱梁接合部には柱主筋を貫通させるための孔を設け,柱主筋を挿入しモルタルを充填することで一体化を行う.この孔の開いた柱梁接合部がレンコンのように見えるためレンコン部材と呼ばれる.スパン方向は一般的なPCaPC圧着工法とし,梁端部で桁梁レンコン部材と圧着接合する. 部材総数は,柱部材601P,スパン梁588P,桁梁600Pである.床はPC合成床版(穴あきPC版),外周部の壁は押し出し成形セメント板,内部の壁は乾式間仕切り壁である. 図-1 組み立て概要 緊張力 圧着面70

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