技報第14号
81/88

2) 河跡湖底泥の遊休地への埋土による公園整備 河跡湖底泥を周辺遊休地への埋土材(写真-3)として有効利用し,公園整備を行った. 写真-3 遊休地への底泥による埋土 3.2 地震により冠水・崩壊した用排水路などの埋土利用 津波により閉塞している開水路を浚渫,泥土処理,泥土の有効利用(写真-4)をエコチューブ工法にて行い,震災復興における生活環境の回復への道のりを短縮した. 写真-4 100m3袋による水中盛土施工 水際や水中における埋土施工時には大型袋を用い,盛土材料として冠水地や被災した箇所へ有効利用した. 3.3 高含水比汚染土の脱水減容化,封じ込め処理 3.3.1 封じ込めのメカニズム ダイオキシン類や放射性セシウムは,土粒子と強く吸着する性質(図-2)を有している.したがって,ダイオキシン類や放射性セシウムを含んだ泥土・泥水を袋に充填し,布材で土粒子をろ過することにより,土粒子に吸着した汚染物質を袋内に封じ込め,脱水することで高含水比汚染土の減容化が可能となる. 図-2 汚染物質のエコチューブによる封じ込めメカニズム 3.3.2施工事例 1) ダイオキシン類汚染土の封じ込め,脱水・減容化処理 用水路内に堆積したダイオキシン類汚染土をエコチューブにより処理(写真-5)し,安全な保管場所への移設工事を行った. 写真-5 ダイオキシン類汚染土処理状況 2) ため池に堆積した放射性物質汚染土の脱水・減容化処理 先の震災において放射性物質(放射性セシウム)に汚染された地域の高含水比底泥を浚渫除去し,脱水・減容化,その後決められた場所へ一時仮置き(図-3)を行った.施工時ろ過されずに袋から排出される土粒子の量は極めてわずかであるので,排出水にはほとんど放射性物質を含まず,排水基準を満足した.さらに脱水後には,運搬や仮置き場での積み重ねができ,効率よく処理土を一時仮置き管理している. 図-3 ため池の放射性物質汚染土の処理概要図 4.まとめ エコチューブ工法は,狭小地での用水路やため池など,生活環境に密着している箇所において簡易に施工可能であり,水際においての即時利用・処理できる施工技術である.また,ダイオキシン類汚染土,放射性物質汚染土など土粒子に吸着する汚染物質の性質を利用した高含水比汚染泥土の封じ込め,減容化処理にも有効な工法である.今後もエコチューブ工法を用いることによって,社会基盤に貢献できることを願っている. Key Words:エコチューブ工法,泥土処理,機械設備,汚染物質の封じ込め,SPAD 杉本昌由 佐伯博之 道端秀治 技報 第14号(2016年)73

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です