技報第14号
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3.2 緊張機作動手順 緊張機の作動手順を以下に示す. ①固定側ポストに2台の緊張導入装置(写真-4,写真-5)を設置し,導入装置のストロークを最大に広げる. 写真-4 導入装置小型レプリカ 写真-5 当時の導入装置 ②導入する緊張力に見合う重量の錘を天秤の錘設置個所に(写真-6)置く.(錘重量の48倍の緊張力が導入される.) 写真-6 専用錘の設置 ③PC鋼材を,チャック止めに通し,固定側ポストと緊張機につなぐ. ④モーターを稼働させ(写真-7)で伸び吸収ネジを緊張方向に回転させることでPC鋼材の伸びを吸収する. 写真-7 緊張機作動 ⑤PC鋼材の伸びを吸収しながら伸び吸収ネジを引っ張ることで,緊張力と錘荷重が釣り合うとリミットスイッチ(写真-8)が稼働し,緊張機が停止し,PC鋼材に必要な緊張力が与えられる. 写真-8 緊張機のリミットスイッチ ⑥アバットのチャック止めでPC鋼材を定着する. ⑦ 伸び吸収ネジを緊張方向と逆に回転稼働させPC鋼材を緊張機から外す. ⑧ ②から⑦を繰り返し,所定の本数のPC鋼材を緊張する. ⑨ コンクリートを打設し(写真-9)養生する. 写真-9 当時のPC製造状況 ⑩ PC部材への緊張力の導入は,固定側ポストにある,導入装置にて行う. ⑪ 導入装置2台を,同時にストロークを縮めることでPC部材にプレストレスが導入される. 4.まとめ 技術研究所での稼働確認試験で先人たちが開発してきたPC技術を改めて確認できた.先人の心意気に敬意を払いつつ今後もPC技術の発展と当社がPC業界のトップランナーであるために研鑽を継続していきたい. 現在,本緊張機の日本機械学会主催の機械遺産への登録申請を行っており,我が国のPC技術の創成期,重錘型PC鋼材緊張機の開発・使用状況についての追加資料を募集している.情報をお持ちの方は技術研究所まで連絡をお願いしたい. Key Words: PC鋼材緊張機,機械遺産,歴史 杉本昌由 緊張力導入装置 ストロークを広げる 錘を置く モータースイッチ リミットスイッチ 技報 第14号(2016年)75

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