技報第15号
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巻頭言 「技術立社であり続けるために」 代表取締役常務執行役員 土木本部長 蔵本 修 建設投資はバブルと言われた1990年頃から東日本大震災が発生する前年の2010年まで,ほぼ20年間にわたって縮小が続きました.その後,震災復興や毎年のように発生する自然災害に対する国土強靱化策,そして2013年に決定された東京オリンピック・パラリンピックの開催により近年では若干の回復基調を見せています. 一方,国民の豊かな生活を支えるために戦後から整備されてきた社会資本ですが,現在では完成から50年以上を経過しているものも増えてきており,2012年に発生した笹子トンネルの天井板落下事故を契機として,これらの老朽化対策が国民の安全・安心のために喫緊の課題となっています. もうひとつ建設業が抱える大きな問題が労働者の減少と高齢化です.建設投資が減少するとともに労働環境の改善が遅れたことにより若手就業者の採用が難しくなり,就業者の減少と高齢化が進んでいます.労働集約型産業の建設業において生産の担い手である技術者や技能者が減少・高齢化することは生産力や安全・品質に大きな影響を及ぼします. このような状況から見えてくる今後当社が対処すべき課題と方針は中期経営計画に示されているように ① 「市場が新設工事から維持補修工事に移行すること」 →(方針:大規模更新工事など,新設橋梁から維持補修工事への事業体制の確立) ② 「従業員,技能者が減少するとともに高齢化すること」 →(方針:生産性向上と担い手確保) となります.

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