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本文のはじまりです

浦和レッズの大原サッカー場において、ポラテック株式会社様と設計・施工の共同企業体(JV)で、クラブハウスの増築工事が進められています。新しいクラブハウスの特長やこれからの夢を、浦和レッズの槙野智章選手と当社・藤井敏道社長に語り合っていただきました。

より広く、快適なクラブハウスの完成が楽しみです

藤井 本日はよろしくお願いいたします。現在、クラブハウスを増築させていただいていますが、サッカー選手にとってクラブハウスとはどういう場所でしょうか。

槙野 よろしくお願いいたします。僕にとってクラブハウスは第二の家だと思っています。そこで、チームの選手やスタッフとの会話、食事、睡眠など、多くの時間を過ごします。選手にとってベースとなる場所ですね。

藤井 なるほど。現在のクラブハウスで気に入っている点や、こうしたらいいと思うところはありますか?

槙野 最初はトレーニングルーム、風呂場などどれも満足できる場でした。ただ、過ごしているうちに欲も出てきて、広い食堂があればいいな、仮眠室ができたらいいな、選手がリラックスできる部屋も…と考え、チームに対して「こういう設備があれば選手のコミュニケーションが増えて、いっそうまとまったチームになると思います」と提案したこともあります。

藤井 私たちも建設にあたって、クラブハウスはまず選手のみなさんが気持ちよく過ごせる場所でないといけないと考えました。スタッフの方々と作戦会議などを行うのにもふさわしい場所がいいですね。もうひとつはサポーターの方々が選手のみなさんと直接ふれあえる場ですから、チームの良い雰囲気が感じられる場所にしたいと思っています。

槙野 ありがとうございます。

藤井 今回のクラブハウス建設ではいろいろと知恵を絞りました。この地域には建物の高さ制限があるため、1階のトレーニングルームを半地下にして十分な天井高を確保するとともに、柱の少ない大空間となるよう当社のプレストレストコンクリートという技術を活かしました。プランについて少し具体的にご紹介しますと、2階のラウンジは空間を広く取っていて、プレスインタビューのできるスペースがあります。そして、一番眺望の良い3階には食堂があります。グラウンドに面して開放的なテラス席があり、木材を活用した内装デザインの室内と合わせて和やかに過ごしていただけます。

槙野 テラス席でもご飯が食べられるのですか?すごいなぁ。

藤井 練習を見ながら食事ができます。100食対応の厨房施設も備えています。

槙野 贅沢ですね。厨房があるといいなぁとずっと思っていたので、それはうれしいですね。食堂のテーブルや椅子はもう決まっているのですか?

藤井 いえ、内装はこれから相談し、テーブルなどはクラブで選ばれると思います。何かご希望がありますか?

槙野 ヨーロッパのチームでは4人掛けのテーブルだと仲のよい選手が固まったり、1人で食べる選手が出たりするので、1つの長いテーブルでみんなで話し合いながら食べられる方式をとっています。今の日本代表もそうです。僕は長いテーブルが2つあって、みんなで話し合いながら食べられたら面白いのではないかと思います。あるいは円卓で8〜9人が食べながら話せるとか。

藤井 なるほど、貴重なご意見ですね。長いテーブルの良さについて当社からも提言させていただきます。

槙野 ありがとうございます。

藤井 2階は同じく眺望の良いグラウンド側をラウンジスペースにして、その隣に80㎡弱の面積の仮眠室を設けました。


槙野 今のクラブハウスにも仮眠室はありますが、数人しか寝られないので、広いスペースで大勢の選手が休めるとありがたいですね。

藤井 1階のトレーニングルームは約16m×12mの柱がない空間があります。通常は真ん中に柱がないと構造的に強度が保てませんが、当社の技術で梁にプレストレスという力をかけることによって、柱がなくても強度の高い大空間が実現できます。また、半地下にして梁から下の高さを約3mとしたうえで、あえて天井を貼らず、トレーニングルームにふさわしい開放的な空間としました。ということで、先ほどの槙野選手の希望は全部、網羅されていますね(笑)。

槙野 本当ですね、素晴らしいと思います。

藤井 他に何かご要望はありますか?


槙野 そうですね、サッカー選手は誰もがサッカーの試合を観るかというと、実は自分のプレーや次の対戦相手のプレーを観ない人もいます。僕としてはサッカーを観る部屋があってみんなで「あれはよかった」「次の対戦相手はこうだ」と、話し合える場所があるといいと思います。

藤井 まだ決まっていませんが、チームでは2階のラウンジスペースにテレビを置いてコーヒーを飲めるスペースを作ろうと考えているようです。

槙野 そうなるといいですね。

藤井 ここで、ピーエス三菱の技術についてもう少し説明させてください。実は埼玉スタジアム2002を始めJリーグの有名なスタジアムにも、今回の新しいクラブハウスに採用された当社のプレストレストコンクリート技術が用いられており、耐震性に優れたスタンドの梁や床などを建設しています。直近では吹田サッカースタジアムにも採用されています。

槙野 すごい技術なんですね。

藤井 この特殊な技術は、もともとはコンクリート橋を作るためのものでした。たとえば、沖縄の伊良部大橋という宮古島と伊良部島を結ぶ全長3,540mの橋の一部を当社で施工しました。

広島好き、サッカー大好きな広島県民同士です

槙野 僕は広島出身ですが、藤井社長も同郷だそうですね。サッカーもされていたとうかがいました。

藤井 高校はサッカー部でしたが、万年控え(笑)。私の頃は小学校、中学校にサッカー部はありませんでした。1968年のメキシコオリンピックで日本代表が3位になり、子どもや若者がサッカーに憧れたものです。当時、私は中学3年生で、朝、試合中継を夢中で観ていていつも遅刻していました(笑)。それで高校でサッカー部に入ろうと思ったわけです。

槙野 社長はずっと福山ですか?

藤井 高校卒業までは福山にいて、大学は京都、就職してからはあちこちで暮らしました。

槙野 僕は広島市内の出身なので福山のことは詳しくはわかりませんが、うちのチームでは森脇選手が福山出身ですね。

藤井 福山は新幹線が停まる駅ですが、意外と知られていません。産業としては木材と繊維が有名で、木の製品だと楽器の琴や履き物の下駄の生産が日本一です。繊維では『洋服の青山』本社が福山です。福山から岡山にかけては日本のジーンズのメッカなんですよ。

槙野 へえ、知りませんでした。僕にとって広島といえばやはり世界遺産ですね。厳島神社と原爆ドーム。社長は広島といえばその他に何を思い浮かべますか?

藤井 県民意識がとても高いと思います。広島東洋カープの応援はほとんどが広島県民で、ずっと「優勝」という言葉とは縁遠かったのですが、1975年、古葉監督になって初優勝。そして昨年は、25年ぶりに7回目の優勝を果たすことができました。その間も広島県民はずっと応援し続けてきました。

槙野 広島県民は広島が大好きですから(笑)。僕もカープファンです。

藤井 それと広島県民は新しいものや変わったことが好きですね。トランペットを使った応援を集団で初めて行ったのも広島カープだと聞いています。昔は新しいタバコはまず広島や静岡で発売したそうです。新しいものに飛びつきやすいから、そこで売れたら全国で売れやすいということらしいです。

座右の銘はお互いに「今、頑張る」こと。夢を語ることも大切

藤井 私の座右の銘は「いまやらねばいつできる、わしがやらねばたれがやる」という言葉です。これは平櫛田中(ひらくしでんちゅう)という人の言葉で、田中は彫刻家として非常に活躍し、100歳以上まで生きました。出身は岡山ですが養子になって福山に来たので、福山市の名誉市民で福山駅前に「五浦釣人(いづらちょうじん)」という釣り人の像があります。東京の小平市にも住んでいたので、小平市平櫛田中彫刻美術館があります。この言葉は読んで字のごとく「今やらないでいつやるのだ、誰かがやってくれるのではなく自分がやるのだ」という意味ですね。

槙野 僕の座右の銘に似ていますね。僕は「頑張るときはいつも今」という言葉を大切にしています。

藤井 それは壁にぶち当たるとか、悩んでいるときに出会った言葉ですか。

槙野 そうですね、20代前半のときコーチに言われた言葉で、胸にぐっと刺さりました。社長は何歳ぐらいで先ほどの言葉に出会ったのですか。

藤井 40歳前後です。ちょうど仕事でも非常につらい時期で、たまたま平櫛田中彫刻美術館に行ってこの言葉を知り、これは今の自分を表している言葉だと思ったのです。今でもメッセージとしてよく使っています。

槙野 僕も座右の銘を色紙に書きます。もう1つ「夢」と書くこともあります。

藤井 夢は大事ですね。私もよく社員に「胸を張って夢を語れる会社にしましょう」と話しています。胸を張るというのは自信や誇りをもつということですし、夢は語ることでより具体的に考えられるものです。だから、夢を持つことも大切だけど、語ることがもっと重要だと思います。槙野選手の夢は何ですか。

槙野 たくさんありますね。まず日本でサッカー文化を起こしたいとずっと思っています。ヨーロッパでは土曜、日曜になるとみんながスタジアムにサッカーを観に行く姿を見ました。そういう文化を日本にも作りたい。月曜から金曜まで一生懸命働いたら、土曜日にはあのチームの試合、あの選手の活躍を観にスタジアムに行く、そういう流れが日本にも来てほしいと思います。それと、「将来の夢はサッカー選手になること」と力強く言える子どもたちが増えるような環境作りをしていきたいです。残念ながら歴史的にもスポーツニュースなどの露出でも野球にはかなわない。「日本の国技はサッカー」と言えるくらい代表的なスポーツにしたいです。その夢を実現するためにもサッカー選手がどんどん町に出ていろんな人と接する時間を増やしていかないといけないなと思っています。

藤井 浦和レッズは注目されるチームです。クラブカラーの赤をまとった熱狂的なサポーターに支えられ、多くのタイトルを獲得されている実力派のチームですから、話題になりやすいと思います。サッカー選手は子どもたちの夢ですし、丁寧なファンサービスと勝負の楽しさを伝えていくことが、とても大切ですね。

槙野 そうですね。ひとりひとりのサポーターと接する時間を大事にしたいと思います。

藤井 サッカーは初めてという人でも、天気のよい日に緑のきれいなグラウンドで試合を観るのは楽しいですね。テレビでもいいのですが、スタジアムだとボールのないところで頑張っている選手が最後はゴールを決めるといった全体を観られるのが非常に面白いですね。

槙野 サッカーに親しむには、まず好きな選手を見つけるのもひとつの手だと思います。好きな選手のプレー、ゴールの瞬間を観るためにスタジアムに行く。それから徐々に浦和レッズは面白いね、スタジアムの雰囲気がいいねと思って試合を観に来てくれるようになってもいいと思います。きっかけを作って観に来ていただければ必ず後悔はさせませんし、僕たちも二度、三度観ていただけるような試合をしていきますので、よろしくお願いします。

震災や災害では、それぞれの立場で貢献したい

藤井 ところで槙野選手は2016年4月の熊本地震のあと、熊本に行かれたそうですね。どういうきっかけだったのですか。

槙野 2011年の東日本大震災のとき僕はドイツの1.FCケルンに所属していたので、被災地のために何かしたくてもすぐには何もできませんでした。それもあって熊本地震では何か手助けがしたいと思い、チームの了解を得て、僕も含め3人の選手が熊本に行きました。ユニフォームやボールを持って行き、サッカー選手を目指している子どもたちに会ったり、物資を届けて熊本のみなさんと直接、話したりする機会をいただきました。

藤井 実際に行ってみてどうでした?

槙野 不思議な話ですが、逆に僕たちがパワーをもらいました。サッカーを教えたい、何か届けたいという思いで行ったのに、現地の子どもやおじいちゃん、おばあちゃんの笑顔を見て、握手をして「何であんなに元気なんだろう、僕らももっと頑張ろう!」という刺激を受けたのです。

藤井 なるほど。当社の仕事も災害とは深い関わりがあります。東日本大震災のときも、耐震性に優れた当社の構造物は損傷が少なかったです。震災後は復興住宅の建設や防潮堤の一部の建設で貢献できたと思います。また、防災面では津波が来たときにいち早く逃げられる津波避難タワーを建設しています。当社のプレストレストコンクリート技術を活用し、柱や梁の数を減らしてタワー下のスペースを広くすることで、さっと波が逃げ、波に流された車がぶつかっても壊れない。こういうものを日本各地に作っています。また、津波のときに屋上に逃げられる津波避難ビルや、地震や災害に強い橋などを建設しています。地震に限らず災害時には、国や市町村から応援要請が来ますから、建設会社は機動力を発揮して業界全体で復興に貢献しています。


日本代表としてプレッシャーを力に換えて闘いたい

藤井 槙野選手は日本代表選手としても活躍されていますよね。日本代表としての思いを聞かせてください。

槙野 プロサッカー選手である以上、日本代表はあこがれであり、目指すべきものだと思います。青いユニフォームに袖を通すときは誇りと責任を強く感じます。全国民の期待を背負ってプレーするというプレッシャーはありますが、日の丸を背負って闘うことはごくわずかな選手しか経験できないことです。今、僕たちに課せられている仕事はワールドカップに行くことですね。どんな相手だろうと、どんな状況だろうと、チームがひとつになって闘い、勝ち抜くこと。それに尽きると思います。

 

藤井 私は去年あたりから、みんながスポーツを見る目が変わってきたと思っています。ラグビー・ワールドカップやリオオリンピックを観ていて、選手たちが非常にたくましくなったと感じました。そして、国の代表として激突しあう姿にみんなが感動し、その一方で試合を観る目も厳しくなっていると思います。サッカーファンも期待レベルが一段と上がっているので、ワールドカップに絶対に行ってもらいたいと私も一個人として期待しています。ワールドカップの予選が行われる埼玉スタジアム2002は、槙野選手にとってはモチベーションの上がる場所でしょうね。

槙野 そうですね、埼玉スタジアム2002はいつも闘っている特別な場所です。ホーム感覚のスタジアムで試合ができるのはありがたいことです。みなさんの期待を背負っているというプレッシャーを力に換えて闘いたいと思います。なおかつ、そのプレッシャーを楽しみ、サッカーができる喜びを感じられる余裕をもたないといけない。全力で頑張りますので、応援よろしくお願いします。ありがとうございました。

藤井 みんなで応援していますので頑張ってください。今日はありがとうございました。

2016年11月対談

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