インフラストラクチャー

首都高羽田線勝島地区橋梁改築工事

土木学会田中賞(2016年)
PC工学会賞(2016年)

本橋は都心と羽田空港を結ぶ首都高速1号羽田線勝島地区に位置し,東京オリンピック(1964)に向けて整備され,50年以上に渡り供用されてきたゲルバーヒンジを有する多連3径間連続PC箱桁高架橋です。
本橋では,定期点検によりゲルバー部の損傷が確認され,橋梁の耐久性,耐震性および維持管理性の向上が必要と判断されました。そこで,橋梁としての性能向上を図るために,外ケーブルによるゲルバー構造の連続化および下部工新設によりゲルバー部の反力を受替えてゲルバー構造を解消しました。このような組合せによるゲルバー構造改良はこれまでに前例はありません。この手法により3径間連続構造を3連連続化し9径間連続構造としました。その他に、上部工への炭素繊維補強や,支承取替,および橋脚再補強工事が行われました。
本工事は,都市部特有の多交通量・空間制限,および複雑な線形や狭い箱桁内による制約などの厳しい施工条件の中、交通を供用しながら行われ約6年に及ぶ工事でした。

施工場所 東京都品川区勝島1丁目
竣工 2016年(改築)、1963年(建設時)
発注者 首都高速道路株式会社
諸元 476.5m(最大支間:40m)
工事概要 12連3径間連続構造の4連9径間連続構造への改築工事
<主要工種>
・支承取替工:タイプBゴム支承への取替(全71基)
・主桁補強工:外ケーブル工法によるゲルバー構造の連続化
・炭素繊維工:主桁の曲げ・せん断耐力向上
・新設下部工:ゲルバー分離部に設置し反力受け替え(8橋脚)
・横梁設置工:新設下部工と同様に分離部に設置
・橋脚補強工:鋼板巻立て補強(7橋脚)
・剥落防止工

その他の実績