安全対策

超高層マンションの工事だけに、安全対策で最も重視しているのが転落・転倒防止です。加えて秋田市内は、冬場は風が強い土地柄でもあることから、作業員の転落・転倒防止と資材の落下防止のために安全帯装着と資材の整理整頓を徹底しています。さらに免震構造の工事ということで、工事中の地震発生に備えて一般的な足場と組み方も異なります。
「一般的な足場は地面に固定して組んでいきますが、免震構造の建築物の足場は建築物に固定して、地震が起こった場合は建物の揺れに合わせて動くように組まなければなりません。そうした足場設置に不備がないかを入念に確認しています。また、足場に備え付けた手すりやネットを外して作業しなければならない場合が頻繁にありますが、作業を終えたら必ず復旧することも徹底して行っています」。（小澤所長）
また、本工事現場では寒暖対策も万全です。まず冬場は積雪や凍結によるスリップ事故を防ぐために、日々の除雪・排雪・解凍を徹底して行っています。加えて年々、気候変動が激しくなっていますが、2023年夏季、秋田市は水害と猛暑に見舞われました。7月には記録的な大雨により、秋田駅周辺は下水道や排水しきれない内水氾濫による浸水被害を受けました。幸い、現場は少し高台にあり被害は免れましたが、その後、連日、35℃以上の猛暑日が続く記録的な暑さが続きました。
「異常な暑さですので暑さ対策は徹底しました。まずは休憩所の整備を行い、クーラー、冷水器、製氷機、塩飴、経口補水液を用意しました。その上で、とにかく休憩をこまめに取るようにしています。地道なことですが、こうした涼しい場所で水分や塩分を補給することが一番大切なことです」。（佐藤副所長）
2023年8月現在、7階まで躯体工事が終了し、2階から6階までは仕上げ段階に入っています。残り1年間、秋田市内の新しいランドマークとなる超高層マンションの竣工に向けて、厳しい気候にも負けずに職員・作業員が一致団結して歩んでいくことでしょう。