七五三第二高架橋(PC上部工)工事

現場写真

通常の4倍を同時施工し
工事のスピードアップを図る

取材した4現場は、受注段階で工期短縮という課題を抱え、それぞれの現場で創意工夫をしながら滞りなく工事を進めていますが、特に七五三第二高架橋は全て場所打ちのため、さまざまな工夫をしなければ引き渡しに間に合わないという課題がありました。
「一般的には1径間ずつ施工を行いますが、それでは引き渡し日に間に合いません。そこで詳細設計の段階で2径間施工に変更し、また8径間を同時に施工ができる設計の見直しを行い、通常の4倍の現場を同時施工することでスピードアップを図っています。4倍の現場を同時施工するということは4倍の人員が必要になります。その点については名古屋支店の協和会の方々に奔走していただき人員を確保しています」と説明するのは大谷嘉生所長です。人員と同時に資材も確保しなければなりませんが、本高架橋の仮設材料は、固定式支保工を採用しているため、膨大な資材を確保する必要があります。その支保工の計画から組立、解体を担当しているのが毛利英樹さんです。
「橋長555mの距離を順次組み上げなければいけないため資材も膨大になります。当然、東海環状自動車道の工事があちこちで行われているため仮設業者も忙しいので早めに確保することを心がけています」。
また、工事をスムーズに行うためにはNEXCO中日本と隣接する他業者との情報共有と調整も不可欠です。そうした社外との窓口として活躍しているのが中司和宏副所長です。「工期に余裕がない中、滞りなく工事を進めるには他工区との調整も重要になります。特に工事用道路を共有しているので、生コンクリート車や資材の搬入日など毎週工区間で調整して工期厳守を心がけています」。

屋根シート設置
コンクリート打設状況
鉄筋・型枠組立状況
支保工解体状況(夜間)

雨天でもコンクリート打設できるよう
屋根シートを準備して工期を遵守する

本高架橋は全て場所打ちになるため、工期を守る最大のポイントはコンクリート打設になります。近隣には生コンプラントは2工場しかなく、数多くの東海環状自動車道の工事により生産が追い付かない状況にあります。一般的には、打設日の後に予備日を設けて備えることができますが、この現場では打設できなければ次の機会は約1カ月後。つまり打設日にコンクリートを打てなければ大幅な工期の遅れに繋がります。
「大切なのはコンクリート打設日を目指して各作業を滞りなく進行させることです。そのために職員と作業員が密接なコミュニケーションを取りながら確認漏れやミスを防いで手戻りしないことが重要です。その上で雨の日でも床版部のコンクリート打設ができるように屋根シートを設置しました」(大谷所長)。
この屋根シートの中には、配管が敷設されており、そこからコンクリートを圧送して打設することができます。実際、独自に製作した屋根シートを活用して雨の日の打設を行うことで工期を遵守しています。
「コンクリート打設の計画から施工、品質管理などを担当していますが、入念な準備と打設日までの工事を滞りなく行うことの大切さを改めて感じました。また、私の役割には若手職員の育成もあり、重要な部分の指示出しはしますが、実際の段取りは後輩に任せています。後輩たちが日に日に成長する姿を見るのは楽しいですね」と語るのは古川幸司さんです。東海環状自動車道の各現場には、多くの若手職員が配属されていますが、本現場で活躍しているのは入社8年目の辻村叡樹さんと入社2年目の百成泰一さんです。「最近は床版取替や補修工事が多く、久々の新設工事で緊張して現場入りをしました。今担当しているのは鉄筋工、型枠工、付属物工ですが、何もないところから高架橋ができる過程を経験できるのは勉強になりますし、やりがいを感じています」(辻村さん)。
「私も辻村さんと同じ鉄筋工、型枠工を担当し、主に測量を任されています。この現場は入社してから2つ目の現場で場所打ちは初めての経験です。学ばなければいけないことは山ほどありますが、中京圏の交通網を支える工事に携われることに誇りを持って仕事に臨んでいます」
(百成さん)。
さらに市道と交差する工事部分では、飛来落下防止のため足場から2mの張出しを設けるなどの防護対策を施しています。このように本現場では、万全の対策を施して順調に工事が進められていました。

工事名称 東海環状自動車道 七五三第二高架橋
(PC上部工)工事
工事場所 岐阜県本巣市七五三~上真桑
発注者 中日本高速道路㈱
名古屋支社 岐阜工事事務所
橋梁型式 PC15径間連続箱桁橋
橋長 555.000m
実施工期 2022年6月4日~2024年10月20日
後列左より 
長井さん、山田さん、古川さん、中司副所長、毛利さん
前列左より 
青木さん、辻村さん、大谷所長、多比良さん、百成さん
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