上保高架橋(PC上部工)工事

現場写真

桁本数や主桁間隔が変化する
複雑な形状の現場

上保高架橋は、当社が受注した4つの高架橋工事の中で一番北に位置し、糸貫ICを過ぎたところにあります。この現場はコンポ桁橋3橋と2主版桁橋、2主版桁+箱桁橋の工事がある現場です。また、インターチェンジに近いことから4車線、暫定2車線、2車線道路と幅員構成が変化する橋梁で、コンポ桁区間は径間ごとに桁本数や主桁間隔が変化する複雑な形状の現場です。
3橋あるコンポ桁高架橋は、10月末現在で工事が先行した第2、第3高架橋は桁架設、PC板、床版打設は終了、壁高欄の工事に入っており、第1高架橋もほぼ半分が終わっています。しかし、第3高架橋の工事では一部クレーンの設置を予定していた借地が借りられなくなり、当初予定していた設計通りにクレーンを設置できなくなるという事態に陥ったことがありました。
「そこで少し離れた場所に360tから550tにサイズアップしたクレーンを設置することにしました。360tと550tクレーンの相吊りでPC桁を設置することで工事が遅延することもなく、ここまで順調にきています。また、3橋あるコンポ桁高架橋には数カ所、下に市道が通る場所があり、通行止規制をして一般車両に迂回路を通行していただくなどの対応をしました」と説明するのは能島英明所長です。そしてこのコンポ桁高架橋の施工を担当しているのが入社4年目の赤尾佳飛さんです。「全体の施工管理は佐藤副所長が行っていますが、現場での測量から材料の注文、出来形管理、協力会社への指示出しなどを担当しています。これまでもコンポ桁橋や張出施工の経験はあるものの、ここまで施工現場を任されるのは初めてのことなので緊張感をもって仕事に臨んでいます」。

コンポ桁施工部 セグメント接合
コンポ桁施工部 床版鉄筋組立
場所打ち施工部 支柱式支保工組立完了
場所打ち施工部 コンクリート仕上げ状況

全国から集結したメリットを生かし
各支店の良い部分を取り入れる

そして第4高架橋は、2主版桁橋(外回り)と2主版桁+箱桁橋(内回り)となり、ともに場所打ちで工事しました。高架橋の下には市道が交差しており、径間のスパンを長くしなければならない点や隣接地は住宅地のためクレーンを設置できないなどの理由があり場所打ちになりました。特に内回りには39.5mのスパンがある3径間があり、この部分については箱桁を採用しています。
「こちらの場所打ちでもっとも配慮したのがコンクリート打設です。打設日に雨で施工できないと次にできるのは1カ月後になるからです。実は一度、雨のために打設できないことがありました。というのも雨対策のために屋根シートを活用する計画だったのですが、NEXCO中日本さんから風対策について要望が出たため、それに対応するため屋根シートの対策が間に合わなかったためです。ただし、その後は雨の日でも打設できるようになりました」と語るのは佐藤純也副所長です。そしてこの場所打ちでも若手職員が活躍しています。その一人が入社2年目の木原輝宣さんです。「本現場に来るまでは床版取替をしていて新設工事の現場は初めての経験です。何もないところから形を作っていく工程は、ものづくりをしているという実感が湧きます」。
このように若手職員が活躍する一方で、業務のデジタル化にも力を注いでいます。その一つであるBuildee安全管理システムでは、各工種の職長が翌日の作業内容や材料の搬入計画などを入力すれば、オンラインを通じて全員が情報共有できるというもので、確認漏れなどを防ぐとともに書類作成の省力化にも役立てています。
また、本高架橋の現場では、安全対策でも独自の工夫をしています。
「東海環状自動車道の現場は全国各地から職員が集まっていますから、各支店の優れた取り組みを導入することができます。例えば、安全スローガンや安全のための豆知識を書いた掲示物を、昇降足場の各フロアに貼り出して安全に関する啓発活動を行っています。多くの支店から職員が集まるメリットを生かして少しでもいい現場づくりをしていきたいですね(能島所長)。
さらに上保高架橋では、本巣市の教育委員会からの依頼で近隣にある船来山古墳群などとセットにした地元小学校の見学会の受け入れを行っています。こうした子どもたちに橋梁づくりの魅力を知ってもらうなど、地域貢献も積極的に行っています。

工事名称 東海環状自動車道 上保高架橋
(PC上部工)工事
工事場所 岐阜県本巣市上保
発注者 中日本高速道路㈱
名古屋支社 岐阜工事事務所
橋梁型式 PC6径間連結コンポ橋
PC3径間連結コンポ橋(2橋)
PC8径間連続2主版桁橋
PC7径間連続(2主版桁+箱桁)橋
橋長 202.5m、99.0m、98.5m、
227.0m、227.4m
実施工期 2022年3月9日~2024年11月22日
後列左より 
藤田さん、垣内さん、石田さん、満田さん、青木さん、高嶌さん
前列左より 
木原さん、野村さん、能島所長、佐藤副所長、赤尾さん、木村さん、西山さん
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