工事の特徴

こだわりのある意匠を再現するために工夫を施す

本工事では、本格着工する前からいくつかの工事が必要でした。「もとは畑として使用していた敷地に道路をつくるため、その隣接土木工事との取りあい等、搬入路の確保に課題がありました。そのため建物本体の着工前に乗り入れ通路の工事からスタートすることとなりました。同時に地中に使用中の配水管があったため、こちらも基礎工事着工前に切り替えを行いました」と石川所長は説明してくれました。
これらの事前工事を行った上で2018年11月から杭の打設がスタート。その後、12月から翌年の2月までは約1.5mの積雪のために工事を中断し、3月から再開しました。
「この3ヶ月間に設計事務所と入念な打ち合わせを行いました。設計事務所としては美しい外壁を見せるために、地面ぎりぎりまで外壁の板金材を設置したいという意向がありましたが、それだと水が建物内に侵入する恐れがあることから、壁の内側にコンクリートを入れた浸水防止策を提案しました。施設が安心して長く使えるように施工側の意見を述べて、修正を加えてもらいました」と語るのは清水主任です。
また、鉄骨がむき出しの天井には、鉄骨梁から木製のルーバーを吊り下げるデザインを施しました。ルーバーに使用する北海道産の木材(カラマツ合板材)が竣工後にどのような変化を起こすかを確かめるべく、実際に使用する材料を事務所内の天井に吊るし、約半年間に渡り観察した上で使用を決定しました。

天井から吊り下げたルーバー

高い品質管理で「見せる鉄骨」を実現

3月から再開した基礎躯体工事を経て始まった鉄骨工事は、工区を4つに分類して、工区ごとに建方を行う建て逃げ方式を採用し、長さの異なる鉄骨を建てていきました。重機は75tと25tのラフタークレーンを使用。鉄骨は北海道苫小牧の工場で製作したものを運搬し、建設を進めました。「特に梁部分の「見せる鉄骨」が意匠のポイントにもなっていることから、工場には仕上がりの精密さを意識しながら製作をするよう依頼し、現場でも施工を慎重に行うなど注意を払いました」と清水主任は話します。
しかも柱部分は3mから6m弱まで、長さが倍近く違う鉄骨を建てていくため、一般的な施工方法とは異なります。鉄骨と躯体の精度を詳細に計測しながら進めるため、通常の工事よりも労力と時間がかかります。「工程管理には十分に注意を払い、工事を進めていきました」と清水主任は話してくれました。

南西面全景
東面全景
鉄骨建方
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